与えられた賞の使い道はあるのか ─ 引佐草の根作業所(3)

「障害者の働く現場シリーズ」第1弾は静岡県浜松市にある「草の根作業所」様のインタビューをお聴きいただいています。前回は草の根作業所で働く利用者さんたちの工賃や、作業所の名前の由来についてお聞きしましたが、今回のインタビューは製品の開発やそれらの受賞歴について、田中施設長にお話いただいています。

多くの受賞歴を持つ製品でも、実はあまり知られていない

草の根作業所は、地元で生産されている遠州綿紬を活用した製品を製造・販売しています。

草の根作業所の多彩な縫製品

上の写真だけでもかなりのバリエーションをお持ちであることがわかりますが、ほとんどが作業所での自主開発というのはさらに驚きです。

お恥ずかしいことに私自身、作業所がこういった製品を作っていることを知りませんでした。今回の行間ラジオにゲスト出演いただいている舩越貴久さんに教えていただいてから遠州綿紬の箸袋を愛用する機会を得ることができましたが、おそらくほとんどの方はご存知ないと思います。

自治体が与えるのは賞だけではなく、「ありがとう」と言ってもらえる仕組みを

草の根作業所の製品は見た目が良いだけでなく、数々の受賞歴をお持ちです。中には静岡県の県知事賞を獲る程で、製品としての信頼性はとても高いと言えます。

その賞が世界中に響き渡るような権威性があれば別ですが、現状、それらの賞は福祉の世界で通用しているにすぎず、一般市場へのアピールはとても弱い気がしています(私も、そのような賞の存在すら知りませんでした)。

確かに賞をもらえれば、利用者の方々は一瞬誇らしく思うでしょう。しかし、利用者の本当の悦びは、人々から「ありがとう」と言われることです。遠州綿紬で作った製品を一般の人達に買っていただき、実際に使ってもらう、そして使っていただいた方々から感謝の言葉が作業所に届く、そういった流れを作るところまで担っていただけると、賞を与えた自治体の存在も際立ってくると思います。

今回の行間ラジオでは、そのあたりのことを深掘りしながら、舩越さんと一緒に自治体として他に何かできないか、アイディア出しをさせていただきました。「そんなの無理に決まってるじゃん」と言われるかもしれません。でも障害者の方々の働き方に関する問題は、どんなに便利な世の中になったとしても確実に存在し続けます。福祉というカテゴリーに押し込めることで、我々健常者が見て見ぬふりをするのではなく、どんなにバカバカしいことでも口に出してみる、そして実際に行動することこそ、人類の本当の幸せにつながるような気がしています。ぜひお聴きいただけると嬉しいです。

今回の「行間ラジオ」は・・・

  • 遠州綿紬を選んだ理由
  • 今の製品に至った経緯
  • 多くの受賞歴
  • ソーイングの指導については外部に委託

「行間ラジオ」をお聴きいただくには

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